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芳賀 芳範
no journal, ,
2002年にプルトニウム化合物で初めて超伝導が発見されて以来、超ウラン元素とその化合物に対する関心が高まっている。われわれは、2004年より日本では初めてプルトニウム化合物の単結晶育成と、それを用いた低温物性測定を開始した。そこで得られた成果を紹介する。
徳永 陽
no journal, ,
f電子系化合物の示す複雑で豊かな物性の背後には、f電子が持つ多極子の自由度が隠されている。この多極子の自由度が最も顕著に現れるのが多極子秩序と呼ばれる現象である。四極子秩序は電気的な四極子モーメントが自発的に整列した状態であり、CeBやPrPbなど多くのf電子化合物で見つかっている。ところが最近、四極子よりもさらに高次の多極子,磁気八極子に起因する新しい秩序の可能性が二酸化ネプツニウム(NpO)において議論され注目を集めている。本講演では核磁気共鳴(NMR)による研究の最新の成果を中心に、この新奇な秩序相について紹介する。
堀田 貴嗣
no journal, ,
最近、われわれのグループでは、アクチノイド化合物をはじめとする電子系物質の磁性や超伝導現象に対し、-結合描像を積極的に利用して微視的理論研究を展開している。本講演では、NpOの八極子秩序やPuTGa(T=Rh, Co)の「高温」超伝導を具体例にあげながら、-結合描像に基づく微視的アプローチの意義と研究成果を紹介したい。
本多 史憲; 目時 直人; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 青木 大*; 本間 佳哉*; 山本 悦嗣; 塩川 佳伸*; 大貫 惇睦*
no journal, ,
最近原子力機構で行われたNpTGa(T: Fe, Co, Ni, Rh)の中性子散乱による研究をまとめて報告する。NpTGaはd電子数を変えることで強磁性や伝播ベクトルqが[0 0 1/2], [1/2 1/2 0], [1/2 1/2 1/2]といった多彩な反強磁性構造が現れる。NpTGaの磁気構造の多彩さと5f電子状態との関連、そしてT=Ni, Rhで見られる逐次転移における磁気及び四極子相互作用の競合に伴う四極子秩序について報告する。